2025年5月27日から29日までシンガポールで開催されていた放送機器展示会 BroadcastAsia を見に行ってきました。中々日本では話題にならない展示会の訪問記です。
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BroadcastAsiaとは?
BroadcastAsia は、シンガポールで毎年5月の終わりに開催されるテック系展示会を集めた Asia Tech x Singapore (ATxSG) 内の展示会のひとつで放送・配信のための機器や技術の展示会です。
入場料は展示会と展示会内のセッションを見るだけなら無料です。会場内では高速WiFiが無料で使用できます。
毎年4月に北米のラスベガスで開催される NAB Show 、9月にオランダのアムステルダムで開催される IBC 、そして11月に日本で開催される InterBEE に並ぶ放送・配信関係者向けの展示会です。
先ほど BroadcastAsia は ATxSG 内の展示会のひとつと書きましたが、他に ATxEnterprise, CommunicAsia, SatelliteAsia, TechXLR8Asia 等の展示会が併催されます。
展示会後に発表された ATxSG のレポートによると、
- ATxSG の訪問者数は3日間で2.2万人(シンガポール国外からは半数程度)
- 700以上の出展者に35のインターナショナルパピリオン
とのことです。
展示会場は、シンガポールのチャンギ空港からMRTで1駅のExpoです。Expoには日本の幕張メッセのような感じで大きな展示会場が並んで建っていて、その幾つかを使って ATxSG が開催されます。大体、1展示会が1展示会場を使う感じです。展示会は3日間開催されますが、興味のある展示会を見るだけならば1日から2日で見回ることができると思います。
シンガポールへ行こう
まずはシンガポールに行かないと始まりません。
日本からシンガポールへは直行便をJAL、ANA、シンガポール航空、ZIPAIR、スクート、ピーチが飛ばしているので、最寄りの国際空港を発着する航空会社を選びましょう。

私の場合は、たまたま ATxSG の会期中にシンガポール航空が期間限定でエアバスA380を成田空港から飛ばしていて、A380に乗りたかった事もあり成田空港からシンガポール航空で行きました。
日本政府が発行するパスポートを持っていれば、シンガポールでは観光・商用目的の30日以内の滞在にはビザが必要ありません。(ただし、パスポートの残存有効期限が6ヶ月以上必要です)
ビザは必要ありませんが、電子入国申告書 ( SG Arrival Card ) の提出が必要です(無料です)。
渡航前に、申請サイトやスマートフォンアプリ(アプリの名称は「MyICA」)から入力して申告しておくのを忘れないようにしましょう。
記入の方法については、JALのホームページを参考にしましょう。

SG Arrival Cardの申告をしていない人は左手のカウンターで入力します
シンガポール チャンギ空港に到着後は入国審査ですが、自動化ゲートを利用するのでとてもスムーズです。
その後、預け荷物を受け取り税関を通ってシンガポールへ入国です。
シンガポール出国に至っては、パスポートすら必要ない顔認証の自動化ゲートで出国します。
(稀に出国ゲート直後に呼び止められて手荷物検査を受けることもあります)
Expoへ行こう
BroadcastAsia、ATxSG の開催場所である Expo は、MRTの Expo 駅の歩いてすぐの場所にあって道には屋根も付いていて雨の日も濡れずに会場まで行けます。
どこに宿泊するかにもよるのですが、余程 Expo から遠く離れた場所でなければ配車アプリの Grab を使うよりも MRT の方が安上がりだと思います。MRT の改札はクレジットカード ( VISA / Master ) のタッチ決済で通れるので切符を買う必要もありません。

日本のSuica等のIC乗車カードと比べると反応が遅い

BroadcastAsia に行こう
Expo の建物に入れば、そこはもう ATxSG 一色です。

まずは入場パスを受け取ります。入場パスは ATxSG のWebサイトで参加登録をした際にメールで送られてくるQRコードか、それをスマートフォンのウォレットに転送したものを受付でスキャンすることで貰えます。

REGISTRATIONと書かれた看板が立っているので、そこから入って受付で入場登録をして入場パスを貰います。

入場パスを受け取りました。(氏名とQRコードを生成AIのパワーで消しています)
このペラペラの紙の入場パスに、金属のクリップが付いた首紐を取り付けて首に下げて会場内に入るのですが、一日過ぎれば結構ボロボロなってきます。(紙ですから)
そこで、こんなものを日本で用意して持っていくと便利です。
Good-L イベント吊り下げ名札 ちょっと大きめはがきサイズ【 裏表両面ポケット 】 (5枚)
このケースに入れて首から下げていれば、折れ曲がったり汗でふやけたりクリップ用の穴が破けたり等々から入場証を守ることができます。

入場パスをケースに入れてみました。
ジャストサイズです。(昨年の入場パスの大きさに合わせてケースを選んだので当たり前なのですが)
手元に有った、昨年行った台北とドイツの別々の展示会の入場パスも同じ様に入ったので、この入場パスの大きさはある程度世界共通なのかもしれません。
BroadcastAsia を見て回ろう
入場パスのQRコードを入場ゲートでスキャンして貰って入ったホールは BroadcastAsia のホールです。毎年、受付のあるホールが BroadcastAsia のホールになっている感じです。








BroadcastAsia のセッションに参加しよう
BroadcastAsia では会期中、毎日複数のセッションが開かれます。興味があるものが有れば話を聞きに行ってみましょう。椅子があるので足を休めることもできます。セッションは、BroadcastAsia 以外の展示会でも開かれているので、気になるセッションが有れば見に行くのも良いかもしれません。
セッションは英語で行われますが、リアルタイムでスクリーンに文字起こし字幕が表示されるので、英語が聞き取れなくてもなんとかなります。

今年参加したセッションからいくつかスライドをピックアップしたいと思います。

Akamai Cloudで利用できるみたいです

DRMやWatermarkの施策をした上でSNSを監視し違法動画へのリンクを消しているとのこと

ORA Streamingのサービスで日本でも利用できるとのことです

2026年の開催日程は、5/20(水)~5/22(金)
どうでしたか? BroadcastAsia の雰囲気がうまく伝えられていたら幸いです。
今年は昨年と違って生成AIを使ったソフトウェアの単体サービスの展示ブースが減って、ソフトウェアサービスよりも機器の展示ブースが多くなった印象を持ちました。それでも、VPUやPrivateCDN等の新しい発見が有ったので行って良かったな、と思っています。
来年2026年の日程も既に決まっていて、5/20から5/22の3日間となっています。
私自身まだ来年行くかどうか決めていませんが、もし行った際には2026年の訪問記でお会いしましょう!
最後にこんな日本の企業も来てましたよ、という1枚。

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